

日本の主食が「お米」であるように、フランスでは「パン」を主食としてい
ます。日本で「パン」と聞くと、トースト用の食パンやデニッシュ、あんパン
や田舎パンなど、様々なパンを連想します。しかし、パンが主食のフランスで
は、日本でいう「フランスパン」「バケット」「カンパーニュ」のようなハー
ド系のものを「パン」と呼びます。
まだまだ日本では、ハード系のパンは朝食や休日のランチ、外食としての食
べ方が多いのですが、朝・昼・晩にいつでもおいしいフランスパンを食べてい
ただけるよう、焼き時間とタイミングにも気を配りながら、本場・フランス伝
来のハード系食事パンにも更に力を入れていきます。

焼き立てのフランスパンは、香ばしいにおいと共に皮がパチパチと弾ける音
がして、本当においしそうですね。しかし、酵母を使って発酵させた生地を焼
くパンの場合、できたてのアツアツはあまりおすすめできません。というのも、
クラム(中身)の白いところは熱気を含み、イーストのにおいも残っています。
そう考えるとパチパチと皮が弾ける音は店内で楽しんで、少し冷ました状態
のパンを口に運んでいただくほうがおいしいようです。
かと言って今度は、焼き上がりから何時間も外気にふれた状態で放置するの
もいただけません。窯入れをして焼く前はもちろん、焼き上がったあともパン
は呼吸をしています。あまり時間がたつと表面も中も乾燥を招くことに。
午前中に焼いたパンをランチタイムに、午後焼いたパンをディナーに、朝食
用のパンは夕方に買う、それくらい焼き上がり時間を意識していただくと、最
良のコンディションのパンを口にしていただけることでしょう。

トーストしたパンにバターは定番、はちみつやコンフィチュールを添えるの
も人気です。ちょっと手間をかけるならフレッシュ野菜とお好みの具をサンド
したり、ホットサンドにして楽しんだり‥‥。
フランスパンが日本に伝わって半世紀。今では日本ならではの食べ方も様々
に登場しています。「めんたいマヨネーズ」ソースを塗ったサンド、ひじきと
スライスオニオンを炒めてサンドしたもの、納豆オムレツをまん中にはさんだ
ロールパンなど、好物を独自のアイデアで合わせてみてください。
白ワイン、赤ワイン、シャンパン、ビール‥‥シチュエーションに合わせて
用意するお酒も工夫して。そのうち「フランスパンに合う日本酒」「ルヴァン※と合わせたい焼酎」などが登場するかもしれませんね。
※ルヴァン…「天然酵母」のこと

フレンチ・レストランへ足を運ぶと、豪華なお皿に美しく盛り付けられた料
理が登場します。私たちは何気なくナイフとフォークを用いて料理をいただい
ていますが、フランス人と食事を共にすると意外な発見が!
彼らはまるでお皿をなめるように、ソースをパンですくってきれいに食べて
しまいます。お肉や野菜のおいしいエキスがたっぷりと溶け出したソースは、
フランス料理の「縁の下の力持ち」的なごちそうです。「おいしい料理をあり
がとう」とシェフへの敬意を込めて、フランスの人たちはソースを残さないよ
うに、お皿をきれいにするのだとか。
パンはフォークやスプーンと並ぶ、もう一つのカトラリー※なんですね。
※カトラリー…「食卓で使用する刃物類」のこと
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